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特許出願はいつになったら審査される?

~審査着手状況の問い合わせについて~

2016.9.1 田中 伸次

 特許出願は審査請求をしても、すぐには審査されません。未着手の出願が滞留しているからです。ところで、事業の進展状況や他社の動向により、自社の出願がいつ審査されるのかを知りたい場合、どうすればよいでしょうか。この場合、審査着手状況の問い合わせ制度を利用すれば、審査着手の目安となる時期(審査着手見通し時期)を知る事ができます。

1.手続
 特許庁ホームページで審査着手見通し時期が照会可能です。手続は、1件の出願について照会する場合と、複数の出願について照会する場合とで異なります。
 前者の場合、事前手続は不要です。出願番号が分かれば、誰でも照会可能です。
 後者の場合は、出願人又は代理人に限られます。事前に特許庁より照会用パスワードの交付を受けます。照会ページに照会用パスワードと識別番号とを入力すると、出願毎に審査着手見通し時期が記載されたリストをダウンロードできます。
 直近数ヶ月以内に審査される見通しの出願が照会可能です。審査着手見通し時期の表示には、数ヶ月の幅があります。データ更新は年4回です。

2.審査を早めたい場合は
 審査見通し時期よりも早く審査を受けたい場合、早期審査制度の利用を検討します。
ただし、次のいずれかの要件を満たす必要があります。1)出願人が中小企業であること、あるいは、該当出願が、2)外国関連出願(国際出願又は外国にも出願しているもの)である、3)実施又は実施予定の出願である、4)グリーン関連出願(省エネ、CO2削減等の効果を有する発明に関する出願)である、5)震災復興支援関連出願である、又は6)アジア拠点化推進法関連出願(研究開発事業を行うために特定多国籍企業が設立した国内関係会社であって、該研究開発事業の成果に係る発明に関する出願)であることが必要です。

3.商標、意匠
 商標は担当審査室毎に、意匠は意匠分類毎に、特許庁ホームページに着手見通し時期が公表されています。商標の区分が複数で担当審査室が不明、又は意匠分類が不明の場合は、審査状況伺書を葉書の送付、又は文書の郵送により提出します。商標では電子メールでも、意匠では特許庁へ持参でも、提出可能です。回答は郵送されます。
 なお、商標には、特許と同様に早期審査制度がありますが、意匠にはありません。

■ 審査時期に関するご相談は、お気軽に河野特許事務所までお問い合わせください。

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